お知らせ

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南陵の森だより~いきものの変化をさがしながら歩きます~(2021.6.24更新)

南陵の森はお散歩ができるように散策路が草刈り
されたり、植樹やアズマネザサの刈り取り作業な
どの管理が行われています。ちょうど今、散策路
は草刈りされていて歩きやすくなっています。人
の手が入ることにより、外来種が入ったりします
が、ネジバナのような草丈が低い種類やいろいろ
な植物が生育できるようになり、花も咲きます。
林の中より、縁のほうが日当たりもよく、いろい
ろな植物が生育できたり、花も咲けるのです。
花が咲けばいろいろな昆虫や鳥も集まり、森は賑
やかになります。


今は降ったり、やんだりの梅雨の時期ですが、こ
れから暑くなると植物の生育もますます盛んにな
ります。前回、芝生広場は草刈りがされていて、
それまでたくさん咲いていたブタナの花が見えな
くなっていましたが、また黄色いお花畑にもどっ
ていました。ブタナはロゼット状の葉があって、
地面にぴったりとくっついているので、上の部分
は刈り取れても、下の部分は生き残っているので、
また花を次々と咲かせます。

南陵の森の樹木の多くは落葉性で、秋に落葉し、
春に芽吹きます。春にやわらかく、種類によって
は産毛のような毛が生えていた葉っぱも、毛が少
なくなったり、しっかりとした葉っぱになってき
ました。このように少しずつ、季節によって木の
葉っぱも変わっていきます。

花が咲いたり、実がなると変化ははっきりと感じ
ます。花はつぼみからだんだんと満開になり、花
びらが散ったりして終わっていきます。そのあと
も観察していくと小さな実がだんだんと大きくな
ったり、色が変化していきます。

今は、アカメガシワ、ムラサキシキブ、オカトラ
ノオ、シオデ、オオバジャノヒゲなどの花が咲い
ています。




実をつけているのは、ヤマハゼ、エゴノキ、ヒメ
コウゾ、ハンショウヅルなどです。よく見ると花
が終わったものは実がつき、形も色々ですね。



花が咲けば、そこは昆虫たちのレストランになり
ます。同じ昆虫ばかり集まる花もあれば、いろい
ろな昆虫が訪れる花もあります。リョウブの花に
はベニシジミやシロテンハナムグリなどがきてい
ました。

今回色々なところで咲いていたのはヤマホタルブ
クロとホタルブクロです。どこが違うのでしょう
か?蕚片のところをよーく見てみてください。
反り返った部分があるものとないものがありませ
んか?同じように見えてもよーく見てみると違っ
ているものもあるのです。

逆に同じ植物なのにいろいろな葉をつけたり、幼
木と成木で葉の形が違うものもあります。ヤマグ
ワは葉っぱが切れ込んだり、いろいろな形をして
います。

木や草は花を咲かせたり、実をつけたりして日々
変化しています。訪れる昆虫たちもかわったり、
同じ種類であってもチョウのように春型と夏型
では色が少し異なっていたりと変化があります。
森を散歩しながらいろいろな生き物たちの変化
をさがしてみませんか?