お知らせ

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南陵の森だより~お散歩の目的は?~(2021.7.6更新)

皆さんはどんな目的でお散歩をしますか?
気分転換のため?運動のため?それとも?
森の中をお散歩するのはとても気持ちいいです。
お散歩は、何も考えず歩き回るのもよいですが、
花を見ようとか実を探そうとか目的を持って歩
くのも良いと思います。

何度も歩き回る自分のフィールド(場所)をも
ち、少し目的を持って歩くといろいろな発見が
あります。同じ生きものと会う場所、好む場所
がわかるようになります。

南陵の森ではいろいろな鳥の声が聞こえます。
林の中では、ハシブトガラスやヒヨドリ、
シジュウカラやヤマガラ、コゲラなどの鳴き
声が一年中聞こえます。今、大きな声で鳴い
ているのはガビチョウです。この鳥はペット
として輸入され、かごぬけにより今は野鳥の
ようにくらしています。少し開けたところに
出ると、ヒバリが空中で鳴いていたり、林の
縁でホオジロが鳴いています。春から夏にか
けてはホトトギス、サシバなどの声が聞こえ
ています。

生きものたちはそれぞれ、自分の生息場所を
持っています。植物も、日のよくあたる場所が
好きなものから林の中、日かげのところ、
少し湿り気がある所など、それぞれ好きな場所が
あります。この南陵の森はそれまでにあった
植物も生育しやすいように考えながら森づく
りをしています。県内では現在の状況が不明に
なったナガバノヤノネグサがここでは見ること
ができます。これもこの植物が好む湿った林の
縁が維持されているからです。

花の咲いている所や、林の縁を探せばいろいろ
な昆虫がみられます。今日はオカトラノオの花
にはスジグロシロチョウが、ムラサキツメクサ
の花にはヒメアカタテハが、リョウブの花には
アオカミキリがいました。


薬草を探す、食べられる植物を探す、工作の材
料となる素材を探すでもいいと思います。自分
のフィールドになにがあるのかがわかっていれ
ば、必要になったらすぐに取りに行くことがで
きます。薬草は花の時期が薬効成分があり、採
集に良いとされています。花の時期によくみて
おけば、葉っぱだけでもわかるようになります。
薬草としてドクダミは十薬と呼ばれるほどいろ
いろな薬効があります。オオバヤシャブシは
リースづくりに使えそうですね。

花を楽しむうえではいつごろつぼみで、花が
いつ咲くかを知っていれば一番良い時期にみる
ことができます。ヤマユリやウバユリのように
つぼみの時期が長いものもあれば、咲き始めた
かと思うとあっという間に終わってしまうもの
もあります。また、その年の気温によっても
早かったり遅かったりということもあるので、
記録をし続けていれば予測がつくようになり
ます。

お散歩を楽しみながらも、少しメモをしなが
ら歩いてみると、次に行くときにはこれを
見たいとか、新たな目的を持っていくことが
できると思います。お散歩コースを繰り返し歩
きながら、自分なりの発見を増やしていきませ
んか?