寒さが日々増していきますが、今日は比較的暖かく
青空で、富士山の雪がより白く感じます。
富士山がよく見えるこの広場では、白と黒でお腹と
顔の周りの白さが目立つハクセキレイが歩いたり、
飛んだりしています。
南陵の森の様子は、がらっと変わって落葉樹の葉は
落ち、林床は明るくなっています。
林の中で寝転がってみると、太陽の光が地面まで届
いて温かく、枯れ葉がクッションになってやわらか
く感じます。じっとしていると、枝に残ったわずか
な葉が時折、風でかさかさと揺れる音が聞こえます。
南陵の森の多くは落葉樹です。今の時期、緑の葉っ
ぱを茂らせているのはわずかになります。今日は緑
色の葉っぱをさがしてみましょう。
その中でもおもしろいのは、オニシバリです。別名
「ナツボウズ」といって、冬は葉を茂らせ、夏に落
葉します。林床がこれだけ明るいと冬のほうが光を
たっぷり浴びれそうですね。今は見てみると、つぼ
みが見られます。花は、2~4月に咲く、ジンチョウ
ゲの仲間です。
そういえば、もうじきクリスマス、そしてお正月で
すね。落葉樹の林の中で、濃い緑色の葉っぱをつけ、
冬の寒さを感じさせない姿でたっている木がありま
す。クリスマスに使う木の一つでもあるモミの木で
す。若い木では葉っぱの先端が二つに割れて鋭くと
がって特徴的です。大きくなると高さ25m、直径1m
ほどになる大木です。
ほかに林床で、緑色の葉っぱをつけているものを探
してみると、お正月の縁起物とされる植物がみつか
りました。ヤブコウジ(十両)、カラタチバナ(百
両)、マンリョウ(万両)が赤い実をつけています。
これらは常緑性で一年中緑の葉っぱをつけています。
スギの林やちょっと暗めの林床には、低木のアオキ
がたくさん生えています。これも四季を通じて、常
緑で、葉のほか、枝も常に緑色のため、名付けられ
ています。
今までは森の中が緑色の葉っぱでいっぱいで、見る
ものがたくさんありました。冬は、花や実をつける
ものは少なく、寒さの中で緑の葉っぱをつけている
ものは限られています。冬の間は緑色の葉っぱを探
して、どんな木や草があるのかさがして歩いてみま
せんか。