昨夜までの雨が山頂での雪となり、
くっきりとした富士山が、出迎えてくれました。
反対側を見ると、遠くに駿河湾が春の日差しに輝いています。
すっかり春の気配に包まれ始めた南陵の森。
歩き始めると、梅の花に誘われました。
その足元を見ると、
スイセンが小さなラッパのように
春の訪れを奏でています。
さらにその足元。
オオイヌノフグリの青い小さな花が、
手招きしているみたい。
小さな春があちらこちらに噴き出して、
それが加わって、加わって、
大きな春に育っています。
枯草色の殺風景だった野原にも
次第に色がつき始めました。
おなじみクローバーの葉もお目見えです。
途中、このようなピンク色のテープが森のところどころで
見つかります。
これはなんのマーキングでしょうか?
実はこのテープ、秋に紫色の花を咲かせるつる植物の
“クズ”にまかれているんです。
森を育てていくためには、木にしがみついて伸びる繁殖力
旺盛なクズは天敵。
そこで、この季節、地元の造園会社さんのご協力のもと
クズを退治する処置をしている、その目印でした。
一方こちらのあざやかなピンクは河津桜。
青空をバックに気持ちよさそうに咲いていました。
森の中、二体の野仏に出会いました。
頭の上にぴょこりと馬の形を戴いているので
馬頭観音。
かつてここを人や馬が往来していた証拠です。
穏やかな微笑みは、
春の訪れを喜んでいるようですね。