お知らせ

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南陵の森だより~10月の花、ススキ~(2022.10.14更新)

10月になって、秋が深まってきました。ススキの
穂がたれ、時折風に揺られています。

一緒になって生えているのが、セイタカアワダチ
ソウ、背が高く黄色の花をたくさんつけ、目立ち
ます。北アメリカ原産の植物で、今や日本の秋を
彩っています。

ススキに似ている植物といえば、高速道路の法面
などで見られるようになった、インド原産のヨシ
ススキが、四季の花の森周辺で見られています。
ススキより大きくなり、刈っても刈ってもまた生
えてくる、とても強い植物です。

セイタカアワダチソウはキク科の植物ですが、秋
になると様々なキク科の植物がみられます。黄色
の花をつけるヤクシソウ、クリーム色の花をつけ
るアキノノゲシ、白色の花はシロヨメナやヒヨド
リバナ、赤紫色のトネアザミも見られます。




秋は、タデの仲間の花もよく見られます。イヌタ
デは別名が「赤まんま」で、花茎をしごいて花だ
けにしたものを赤飯に見立てて、子供のままごと
遊びに使われました。

花は小さくて数も少ないですが、ナガバノヤノネ
グサも花を咲かせています。

春の新芽のころは茎も柔らかで、皮をむいて食べ
るとすっぱい、別名「スカンポ」とも呼ばれるイ
タドリの花も咲いています。

紅白に見える花序が水引に似ていることに由来す
る、ミズヒキの花も咲いています。

実りの秋といいますが、クリの実がたくさん落ち
ています。

ゴンズイは、赤く熟した実が割れて、光沢のある
黒い種子が見えています。

ガマズミの実も赤くつややかです。

ツリバナは、枝先につり下がった赤く熟した実が
5つに割れて種子が見えています。

同じようにニシキギも実が割れて、中から赤く熟
した実が顔を出しています。ニシキギは枝が特徴
的で、褐色の薄い板状の翼がついています。
四季の花の森に植えてあるニシキギに、たくさん
のキバラヘリカメムシがついていました。

青っぽい実をつけるのは、アオツヅラフジとクサ
ギです。クサギは赤いガクが星状に開き、中に青
い実が見えます。この実を草木染に使うときれい
な青色に染まります。

花が咲いているので、キタキチョウ、ツマグロヒ
ョウモン、キタテハ、ウラナミシジミ、ヒメアカ
タテハなどのチョウたちも見られます。




今日は、シカに会えました。しかも写真まで撮ら
せてくれました。シカは目撃してもすぐに走り去
ってしまうことが多いのですが、ゆっくりと林の
中を歩いていきました。一頭で行動しており、角
が生えていたことからオスで、角も分かれていな
かったことから1~2歳だと思われます。

思いがけず、動物にも会えるかもしれません。ス
スキの穂や秋の花を観察しに南陵の森を歩いてみ
ませんか。