お知らせ

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南陵の森だより~冬に咲く花を探しながら歩きます~(2022.2.21更新)

天気が良く、日差しが出ていてもさすが冬ですね。
頬に当たる風は冷たいです。

富士山は真っ白で、時折強い風が吹いているのか雪
が舞い上がっています。

散歩道を歩いていくと時折、じゃりじゃりと音がし
ます。霜柱がいろいろなところでたっています。

春は近づいているのでしょうか。春に咲くホトケノ
ザとヒメオドリコソウが、地面に近いところでひっ
そりと咲いています。まだ冷たい風が吹くので、背
は低く、よく日が当たる所でほんの少し咲いていま
す。

地面に開くロゼット葉は、寒い冬を越す手段ですが、
冬に咲く花のように見えます。メマツヨイグサやス
イバの葉は、少し赤く色づいています。

この寒い冬に咲く花はあるのでしょうか。南陵の森
は落葉樹が多いので、冬でも緑の葉をもつものは目
立ちます。

その中に高さが1mにも満たない木で葉をつけ、花
を咲かせているものがあります。所々でみられます
が、まだほとんどが蕾のようです。花は黄緑色で、
あまり目立ちませんが、よく見てみるとかわいらし
い花です。鬼を縛ることができるほど樹皮が強靭で
あることから、「オニシバリ」という名前がついて
います。この木は落葉樹ですが、他の落葉樹と違っ
て夏に葉が落ちるため、別名「ナツボウズ」とも呼
ばれています。

低木で、ちょっと暗めの森に多くみられるアオキの
実が色づいています。まだ、緑色の実もあれば、つ
ややかに赤く色づいているものもあります。実をつ
けている木もあれば、花芽が開き始めて中に蕾がい
っぱいつまっています。


冬の寒さから身を守るために、木たちは冬芽を作っ
て、新しい葉や花芽を守ります。春が近づいている
からでしょうか。大きく目立つようになってきまし
た。アカガシやシロダモの冬芽は細く、タブノキの
冬芽はちょっと赤みを帯びていてふっくらとしてい
てかわいらしいです。


黒っぽい丸い花芽をつけている低木があります。
これはヒサカキで、3月になればたくわんの様な匂い
がするクリーム色の花が咲きます。

冬に見れるものとして、今の時期は冬鳥を観察する
ことができます。秋にわたってきて、冬の間はみら
れますが、また春になったらいなくなってしまう鳥
たちです。冬鳥であるマヒワが鳴きながらヤシャブ
シの実をついばんでいます。

メジロは一年中いますが、冬の時期は観察しやすく、
近くでみることができます。緑がかった背とのどの
黄色、目の周りの白いリングがかわいいですね。

もうすぐ、春はやってきます。冬にしか観察できな
いものもあるので、冬を探しつつ、もうじきやって
くる春を感じながら歩いてみませんか。