お知らせ

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南陵の森だより~静かなクリスマスの森~(2020.12.24)

驚くような寒波が続いていましたが、今日の南陵の森は
少し温かい空気が流れていました。

10日前には、紅葉や黃葉でカラフルだった森も、
すっかり冬景色になりました。


そんな中でも、常緑の木々は元気に青々としています。
探してみると色々な種類の常緑の植物が、静かに冬の
森を彩っていました。

そんな植物たちを探して歩くのも冬の楽しみかもしれませんね。

静かに落ち葉の上を歩いていると、どこからともなく
”ガサガサ””ゴソゴソ”と何かが動き回る音がします。
よーく目を凝らして観察すると、ガビチョウが一心不乱に
地面の上で餌探しをしています。

そして、ふと空に目をやると沢山の小鳥たちが、あっちへ、
こっちへと忙しそうに飛び回っています。

この季節、小さな野鳥は別の種と一緒に群れを作って
行動をします。
これは天敵から身を守るためと言われています。
ですが、葉が落ちた南陵の森は見渡しも良くなったせいか、
小鳥が何かに襲われた形跡もありました。
小さな命が、次の大きな命の礎になっています。

よく耳を澄ますと、あたり一面から”ジージー””ツツツ”
”チッチッ”とカラたちの地鳴きが聞こえてきます。

木の枝先からは、シメたちが”パキパキ”と木の実を
割る音が聞こえます。
何もいないと思った冬の森は、沢山の小鳥たちが暮らす
場所でした。

南陵の森にある、小さな”クリスマスツリー”のモミの
木には枝芽が出ていました。
その枝に、どこからともなくノササゲの実がぶら下がっており、
まるで”自然のクリスマスツリー”です。

寒い季節でも、自然は淡々と次への命の準備をしています。
その姿に、私たち人間が元気をもらうこともあります。

さて、今年の『南陵の森だより』は、今回が最後です。
今年は皆様にとって、どんな一年だったでしょうか?
南陵の森は、”ナラ枯れ”が起こり、大きな木が
枯れてしまいました。

ですが、新しい命もよく見ると芽吹いており、自然の力の
凄さを改めて感じる一年でした。

新しい年も、南陵の森から自然の声をお届けしていきます。
それでは皆様、良いお年をお迎えください。